転職する時こそ考えたい在宅勤務。転職する理由は人それぞれですが、今の職場に問題があるから、という方も少なくないはず。在宅勤務可能な会社を選択肢に入れる事で一気に解決出来るかも知れません。むしろ同じような会社に転職してしまうと、また同じ失敗や問題に遭遇してしまう可能性があります。視点を変えて、新しい社風の会社を探すのも良いのでは無いでしょうか。
在宅勤務とは
「在宅ワーク」「テレワーク」「リモートワーク」似たような意味合いの言葉はいくつかあります。共通しているのはオフィスとは別の場所で働くという事を認められた雇用形態である点。自宅の場合もあるでしょうし、条件さえ合えばそれ以外の場合もあります。また、出社が全く無い人もいれば、週の半分だけ在宅勤務という人もいるように、やり方は様々です。在宅勤務は導入にコストや環境が必要な為、ある程度の規模の企業でないと実施は難しいとされていますが、例外もあります。福利厚生の一環と考えられがちですが、実際には人材活用の手段として取り組む企業も多いです。
在宅勤務のメリット
在宅勤務のメリットを挙げていきます。まず最初に「仕事の効率が上がる」これに尽きます。仕事の邪魔をする要素が少ないので作業に集中出来ます。オフィスだと、ひっきりなしに呼ばれたり、あまり必要性の無い会議に出たりして、自分の作業がまったく進まないという事が多いですが、自宅ではそのような事はありません。慣れた自分の環境を使って作業が出来るので、作業効率も高めやすいです。また、コミュニケーションの機会を減らす事で、逆にその質を高める事が出来ます。「どうせ毎日いるから」という甘えからくる非効率なコミュニケーションを減らす事が出来ます。次に「ストレス軽減」があります。会社が都心にある場合、毎日の通勤を苦痛に感じている方は多いはず。
会社に着く頃にはヘトヘトで、午前中はぐったりという方もいます。残業で疲労がピークになると「帰り道分の体力は残しておかないと……」などと考えたりもします。また、在宅勤務の日は人に会いませんから、スーツを着る必要もありません。スーツが堅苦しいと考えている方は、それだけで楽になれます。さらに「プライベートを大事に出来る」点も見逃せません。自宅ですから作業の合間に家事も出来ますし、育児や介護をしなければならない人も作業量さえ誤らなければ、仕事は出来ます。家族との時間も大幅に増やす事が出来ます。
ここまで、労働者側からの視点で書いて来ましたが、経営者側にもメリットはあります。社員の体力の消耗を抑える事が出来ますし、福利厚生の側面もあるので労働環境の厳しさを理由に転職されてしまう事態を減らせる、つまり人材流出を防ぐ事が可能です。また、家庭の事情を理由に退職する社員についても、状態が落ち着くまで在宅勤務とする事で、貴重な戦力であるベテラン社員の離職も避けられます。
在宅勤務のデメリット
在宅勤務のデメリットを挙げていきます。第一に「セキュリティの問題」があります。何重ものセキュリティドアや警備員に守られている訳では無いので、どうしてもセキュリティは甘くなります。このため、機密性の高い仕事をしている方の在宅勤務は難しいかも知れません。第二に「自己管理出来ない人には向かない」点があります。周りの目が無いのでプレッシャーが無いのは良いのですが、ぐずぐずと作業をせずにいつまでも遊んでしまっていたり、人に確認しなければならない事をやらなかったり、積極的に自分で動ける人以外には向きません。
仕事が終わらない場合でも自己責任です。第三は「体調を崩しやすい」点。自己管理にも関わってきますが、在宅勤務だと際限なく仕事が出来てしまうので、特にデスクワークは長時間になりがちです。出社せずにパソコンの前にずっと座っていると腰痛・頭痛・眼精疲労・痔など、体調を崩しやすいです。また必要ないからといって外に出ずに引きこもりのような生活をしていると、うつ病にもなりやすいです。その他、勤怠管理がしづらいとか、コミュニケーションが取りづらい点を不便に思う方もいるようです。
在宅勤務に向いている人
ここまでの事を踏まえて、在宅勤務に向いている人の特徴を挙げると、まず「自己管理能力が高い」事。人にあれこれ言われずとも自分で作業を進めて体調管理も出来る人でないと務まりません。また「仕事の自己完結能力が高い」事も必要です。周りの人に頼らないと仕事を終わらせられないタイプの人には向かないでしょう。さらに「孤独に耐えられる」人も向いています。とにかくみんな一緒にいないと不安で仕方がないタイプの方は、在宅勤務は無理です。何があっても自己責任なので、これらの特徴を備えていない人は、やめておいた方が無難かも知れません。当然ですが成果物だけで判断されますので、下手をすると食いっぱぐれる事になる可能性もあります。職業で言うと、システムエンジニア・ライター・デザイン・クリエイティブな仕事・営業職などが向いています。
在宅勤務のメリット・デメリットまとめ
在宅勤務についてまとめてみました。在宅勤務にも向き不向きがあるので、全ての人におすすめ出来る訳では無いのですが、適性の有る方は非常にやりやすく思えるでしょう。既存の仕事で非効率であると考えている事から解放されるかも知れません。現在は在宅勤務有りの会社専門の転職サイトもいくつかあります。自分が向いていると思われる方は一度、検討をおすすめします。